恒例「日本を語るワインの会」が代表邸で行われました。茨城県水戸市出身で水戸市長の後に国政へと転じた参議院議員の岡田広氏、第十三回「真の近現代史観」懸賞論文にて最優秀藤誠志賞を獲得したノンフィクション作家の河添恵子氏、長年駒場東邦中学高等学校国語科教諭を務めた後に様々な研究・啓蒙活動を行う、みことのり普及の會副会長の佐藤健二氏をお迎えし、激動のウクライナ情勢から新型コロナの真相まで幅広い議論が交わされました。
策士・プーチン大統領は
独自の計算で侵攻を始めた
独自の計算で侵攻を始めた
ウクライナでの戦いが激化している。イラク戦争やアフガニスタン戦争のように、多国籍軍を派遣することもできずにいるが、一説にはすでにウクライナにはイギリス軍がおり、それをロシアも知っていると言われている。表面的にはこの戦争はウクライナVSロシアだが、実質的には米英VSロシアの戦いだ。それを遠くから中国が見ているという図式だ。軍事活動が公共事業となっているアメリカの真意は掴みにくい。しかし今回日本は支援物資として防弾チョッキを供出するなど、従来とは異なる現実的な対応を行っている。また戦争は一種の見本市だ。対戦車砲のジャベリンやドローン等、比較的容易に使用できる武器が数多く投入されている。
現状では「オリガルヒ」と呼ばれるロシアの振興財閥のトップで、プーチン大統領の側近と呼ばれる人々でも、彼を止めることができない。そもそもプーチン大統領は、自作自演の一九九九年のロシア高層アパート連続爆破事件をチェチェン独立派のテロと断定して第二次チェチェン戦争を始め、それによって大統領になった人物だ。今回のウクライナ侵攻も、彼独特の計算に基づいて行われているのは間違いない。
昨年秋からウクライナは中国製ドローンを使った無差別殺人を行っていて、その映像も存在するが国連は無視し続けたとも言われている。日本でも西欧諸国でも、メディアの報道はウクライナ=善、ロシア=悪となっていて、インターネットでも同様だ。ロシアはすっかり情報戦で負けている。これは一九九〇年代に起こった旧ユーゴスラビアでの紛争と似ている。セルビアとクロアチアが意味不明の殺し合いをしたのに、なぜかセルビアが「悪」となった。これはアメリカの戦争PR会社がそう仕向けたからだ。善玉、悪玉を作り出した上で、NATOがセルビアに空爆を繰り返した。今となってはクロアチア人も、悪になってしまったセルビア人を気の毒がっている。旧ユーゴスラビアの人々で、ロシアや戦争を称える人はいないが、米英やNATOに憎しみを抱いている人は多い。紛争時のセルビアの大統領だったミロシェヴィッチ氏は、戦犯として拘束されて獄死した。プーチン大統領もそういう末路を辿るのかもしれない。この構図はアメリカ大統領選挙でバイデンが善、トランプが悪とされたのと同じだ。善悪は本来もっと曖昧なものなのに、アクション映画のように明確化して人々を扇動している。またロシアの運動選手が国際大会に出られないのはおかしい。今や世界中がロシア人を差別している。
現状では「オリガルヒ」と呼ばれるロシアの振興財閥のトップで、プーチン大統領の側近と呼ばれる人々でも、彼を止めることができない。そもそもプーチン大統領は、自作自演の一九九九年のロシア高層アパート連続爆破事件をチェチェン独立派のテロと断定して第二次チェチェン戦争を始め、それによって大統領になった人物だ。今回のウクライナ侵攻も、彼独特の計算に基づいて行われているのは間違いない。
昨年秋からウクライナは中国製ドローンを使った無差別殺人を行っていて、その映像も存在するが国連は無視し続けたとも言われている。日本でも西欧諸国でも、メディアの報道はウクライナ=善、ロシア=悪となっていて、インターネットでも同様だ。ロシアはすっかり情報戦で負けている。これは一九九〇年代に起こった旧ユーゴスラビアでの紛争と似ている。セルビアとクロアチアが意味不明の殺し合いをしたのに、なぜかセルビアが「悪」となった。これはアメリカの戦争PR会社がそう仕向けたからだ。善玉、悪玉を作り出した上で、NATOがセルビアに空爆を繰り返した。今となってはクロアチア人も、悪になってしまったセルビア人を気の毒がっている。旧ユーゴスラビアの人々で、ロシアや戦争を称える人はいないが、米英やNATOに憎しみを抱いている人は多い。紛争時のセルビアの大統領だったミロシェヴィッチ氏は、戦犯として拘束されて獄死した。プーチン大統領もそういう末路を辿るのかもしれない。この構図はアメリカ大統領選挙でバイデンが善、トランプが悪とされたのと同じだ。善悪は本来もっと曖昧なものなのに、アクション映画のように明確化して人々を扇動している。またロシアの運動選手が国際大会に出られないのはおかしい。今や世界中がロシア人を差別している。
高齢者の定義を
大幅に引き上げるべき
大幅に引き上げるべき
ウクライナ人はロシアに対して降伏することなく、最後まで戦う姿勢を見せている。その闘争心が凄い。日本が同じ状況に陥った時に、同様に戦うことができるのか。今はそうではないように見えても、最後になれば日本人は変わるのか。現状では日本人ほど軍事知識のない国民はいない。韓国や台湾のような徴兵制がないし、大学でも軍事を教えない。銃の撃ち方も知らない。台湾では民進党支持者の八割が、中国が攻めてきたら戦うという。永世中立国であるスイスに倣え! という日本人も多いが、スイスには徴兵制があり、二〇一三年の国民投票でその存続を確認している。根本にある考えは「武装中立」だ。「平和を望むなら戦争の準備をしろ」というラテン語の警句があるが、これが世界の常識だ。そして日本も先の大戦までは、そう考えていた。終戦後に占領軍によって「精神的武装解除」をうけ、この気概を奪われてしまったのだ。
日本は今後人口が減少すると考えられているが、政府がまず人口減に対する対策の指針を示すべき。海外から人を呼ぶにしても、戦略的に考えなければならない。労働力不足が問題となるのであれば、年をとっても元気な人を使うべきだろう。高齢者の定義が今は六十五歳からが前期、七十五歳からが後期となっている。六十五歳以上が高齢者というのは、五十年前からの定義であり、今には当てはまらないのではないか。感覚的には、六十歳は今は「若者」。高齢者は八十歳以上でいい。年金生活者への五千円のバラマキも、不要だろう。
新型コロナウイルスは、中国が開発した生物兵器だという疑惑は未だ拭えない。白人の致死率が異常に高いからだ。しかし今、中国でPCR陽性者が増加していて、広東省深圳市は三月十四日にロックダウンとなった。中国の新型コロナでの死亡者数は、当初から全く増えていない。世界中で取り組んでいるコロナ対策にデータを出さず、非協力的だ。
日本は今後人口が減少すると考えられているが、政府がまず人口減に対する対策の指針を示すべき。海外から人を呼ぶにしても、戦略的に考えなければならない。労働力不足が問題となるのであれば、年をとっても元気な人を使うべきだろう。高齢者の定義が今は六十五歳からが前期、七十五歳からが後期となっている。六十五歳以上が高齢者というのは、五十年前からの定義であり、今には当てはまらないのではないか。感覚的には、六十歳は今は「若者」。高齢者は八十歳以上でいい。年金生活者への五千円のバラマキも、不要だろう。
新型コロナウイルスは、中国が開発した生物兵器だという疑惑は未だ拭えない。白人の致死率が異常に高いからだ。しかし今、中国でPCR陽性者が増加していて、広東省深圳市は三月十四日にロックダウンとなった。中国の新型コロナでの死亡者数は、当初から全く増えていない。世界中で取り組んでいるコロナ対策にデータを出さず、非協力的だ。
万世一系の天皇を頂く
日本こそが「中華」だ
日本こそが「中華」だ
「北海道・北東北の縄文遺跡群」が昨年世界文化遺産に登録された。日本の縄文時代が今、世界的に再評価されている。世界でも類を見ない、一万年も続いた豊かな生活だったのだ。稲作を基盤とした弥生人は平地に暮らしていたが、縄文人は山に住んでいた。国土の七割が山である日本は、縄文人にとって理想の土地だった。そこで獣や魚、果物などをとって食べる「狩猟・採集・漁労」を行い、きちんと死者も葬る高度な文化も持った暮らしをしていた。大嘗祭は稲作で最初に出来たお米を神様に捧げる儀式であり、弥生時代以降に生まれたものだが、儀式に亜麻を使っている。これは縄文時代から引き継がれたものだ。以前は縄文人と弥生人は全く異なる人々だと考えられていたが、今は繋がっていることがわかっている。
江戸時代に山鹿素行が著した歴史書『中朝事実』は、中国ではなく日本こそが「中華」だと主張する。ここでいう「中」とは地理的な概念ではなく、全てのものがバランスよく整っているという意味だ。易姓革命で王朝が何度も変わっている中国ではなく、万世一系の天皇がいる日本こそが「中」だという。これに従って、歴史的な地理的呼称である「志那」を使うのは、何ら間違いでも差別でもない。批判されれば、かつての石原慎太郎氏のように「使って何が悪い」と一喝すればいい。戦後の日本人は言われっぱなしで、言い返す気概を持ってこなかった。そしてそれに呼応するように、戦後教育は一貫して戦前・戦中の日本を犯罪国家のように扱ってきた。この影響か、今の若い人に波風を立てないこと、いい人でいることが一番大事だという価値観が根付いてしまっていて、他者と意見交換をする能力がすっかり衰えてしまっている。
江戸時代に山鹿素行が著した歴史書『中朝事実』は、中国ではなく日本こそが「中華」だと主張する。ここでいう「中」とは地理的な概念ではなく、全てのものがバランスよく整っているという意味だ。易姓革命で王朝が何度も変わっている中国ではなく、万世一系の天皇がいる日本こそが「中」だという。これに従って、歴史的な地理的呼称である「志那」を使うのは、何ら間違いでも差別でもない。批判されれば、かつての石原慎太郎氏のように「使って何が悪い」と一喝すればいい。戦後の日本人は言われっぱなしで、言い返す気概を持ってこなかった。そしてそれに呼応するように、戦後教育は一貫して戦前・戦中の日本を犯罪国家のように扱ってきた。この影響か、今の若い人に波風を立てないこと、いい人でいることが一番大事だという価値観が根付いてしまっていて、他者と意見交換をする能力がすっかり衰えてしまっている。
コロナの療養施設として
高評価のアパホテル
高評価のアパホテル
三月十三日に行われた石川県知事選において、元文部科学大臣の馳浩氏が次点の山野之義氏に約八千票という僅差で競り勝ち、見事当選した。馳氏は一九九五年に参議院議員となったが、二〇〇〇年に議員辞職をして衆議院選挙に出馬、周囲の予想を裏切って現職の奥田健氏を破って当選した強運の人であり、今回もその強さを発揮した。またアパグループ社長の仲人でもある。二月二十日に行われた長崎県知事選においても自民党推薦の新人・大石賢吾氏がわずか五百四十一票差で勝利しており、この知事選での連勝に、自民党はとりあえず安堵しているはずだ。
新潟市の中原八一市長は、前は参議院議員だったが一期で落選、しかしその二年後の選挙で市長となった。新潟市は市町村合併によって人口を増やし現在人口約七十八万人で、二〇〇七年に政令指定都市となっている。一国会議員よりも首長、特に政令指定都市の首長の方が権限は遥かに大きい。田中角栄氏の威光もあり、東京から新潟市へは一九八二年に上越新幹線が通った。角栄氏がいなければ、金沢市へ先に新幹線が通ったはず。新潟県は道路も整備されている。政治家は時に非常に大きな力を発揮して、地方の未来に大きな影響を与える。北陸新幹線も二〇一五年にようやく金沢市まで開業したが、これによって新潟県は上越と下越に分断されてしまった。元々上越と下越では文化が異なり、江戸時代には上越の方が栄えていて、新潟市をはじめとする下越は後発で栄えた地域だった。
江戸時代の徳川御三家の一つ、常陸水戸藩の初代藩主は徳川家康の末の息子の頼房だ。「水戸黄門」として知られる光圀は第二代となる。彼が編纂を始めた「大日本史」は、二百年以上掛けて明治時代に完成している。水戸藩には梅基金というものがあり、平時に梅干しを売ってお金を蓄えていた。江戸時代後期の一八三三年に起こった天保の大飢饉の時には、この基金を取り崩して領民に分け与えたために、誰一人として餓死者を出さなかった。「基金が飢饉を救った」と言われている。
アパグループは二月に二〇二一年十一月期の連結決算を発表、売上高は九百十七億円、経常利益は七十五億円と、コロナ禍下でも昨年以上の黒字となった。それでも利益はコロナ前の五分の一だ。PCR検査陽性者向けの療養施設としての一棟貸しも、全国六十カ所で継続している。新築のホテルを療養施設として提供していたりするので、新しくきれいなアパホテルでの療養が決まると「当たり」だと喜ぶ人もおり、「アパガチャ」という言葉も生まれている。またこれまでアパホテルに宿泊したことがない人も療養をきっかけにその良さを知り、「またコロナが治まったら泊まりに来ます」という方もいる。人気ホテルだったアパホテルプライド〈国会議事堂前〉も今は療養施設となっているため、宿泊できなくて残念だという声も出ている。療養施設として提供中のホテルも、お客様の受け入れが再開された折には、ぜひ多くの方に利用して欲しい。
新潟市の中原八一市長は、前は参議院議員だったが一期で落選、しかしその二年後の選挙で市長となった。新潟市は市町村合併によって人口を増やし現在人口約七十八万人で、二〇〇七年に政令指定都市となっている。一国会議員よりも首長、特に政令指定都市の首長の方が権限は遥かに大きい。田中角栄氏の威光もあり、東京から新潟市へは一九八二年に上越新幹線が通った。角栄氏がいなければ、金沢市へ先に新幹線が通ったはず。新潟県は道路も整備されている。政治家は時に非常に大きな力を発揮して、地方の未来に大きな影響を与える。北陸新幹線も二〇一五年にようやく金沢市まで開業したが、これによって新潟県は上越と下越に分断されてしまった。元々上越と下越では文化が異なり、江戸時代には上越の方が栄えていて、新潟市をはじめとする下越は後発で栄えた地域だった。
江戸時代の徳川御三家の一つ、常陸水戸藩の初代藩主は徳川家康の末の息子の頼房だ。「水戸黄門」として知られる光圀は第二代となる。彼が編纂を始めた「大日本史」は、二百年以上掛けて明治時代に完成している。水戸藩には梅基金というものがあり、平時に梅干しを売ってお金を蓄えていた。江戸時代後期の一八三三年に起こった天保の大飢饉の時には、この基金を取り崩して領民に分け与えたために、誰一人として餓死者を出さなかった。「基金が飢饉を救った」と言われている。
アパグループは二月に二〇二一年十一月期の連結決算を発表、売上高は九百十七億円、経常利益は七十五億円と、コロナ禍下でも昨年以上の黒字となった。それでも利益はコロナ前の五分の一だ。PCR検査陽性者向けの療養施設としての一棟貸しも、全国六十カ所で継続している。新築のホテルを療養施設として提供していたりするので、新しくきれいなアパホテルでの療養が決まると「当たり」だと喜ぶ人もおり、「アパガチャ」という言葉も生まれている。またこれまでアパホテルに宿泊したことがない人も療養をきっかけにその良さを知り、「またコロナが治まったら泊まりに来ます」という方もいる。人気ホテルだったアパホテルプライド〈国会議事堂前〉も今は療養施設となっているため、宿泊できなくて残念だという声も出ている。療養施設として提供中のホテルも、お客様の受け入れが再開された折には、ぜひ多くの方に利用して欲しい。