日本を語るワインの会221

ワイン221恒例「日本を語るワインの会」が代表邸で行われました。新しい保守政党・参政党で国政復帰を目指す元衆議院議員の松田学氏、「コロナとワクチンの全貌」(小学館新書)等コロナ関連の著書が人気の大阪市立大学医学部名誉教授の井上正康氏、四十七年前に海兵隊員として来日したその日に日本永住を決めたというニュースコメンテーターのマックス・フォン・シュラー・小林氏、三島由紀夫の自決をきっかけに自衛隊に入隊した英霊の名誉を守り顕彰する会会長の佐藤和夫氏をお迎えし、今のアメリカが直面する危機やこの二年間世界を騒がし続ける新型コロナ騒動などの話で盛り上がりました。
二〇二〇年二月までに
日本は集団免疫を達成
 進化生物学的に考えれば、感染症は動物最大の敵だ。セックスによって雄と雌との遺伝子を混ぜ合わせるのは、遺伝子の多様性を確保して、免疫力をつけるためだ。感染症への恐怖を持ち、これに抵抗して生き延びることができたために今の人類がある。一方、人類はウイルスと共存、時々遺伝子をもらうことで進化してきた。哺乳類の胎盤も、胎児と母親の血液が混じらないシールドも、ウイルスからもらった遺伝子で作られたものだ。
 日本人がお酒に弱い遺伝子を持つように、世界各地で人々はその土地の病原体に適応してきた。感染症との闘いは料理の知恵にも及び、肉に胡椒、刺身にわさび等、スパイスや薬味を用いるのは、それらが強い殺菌効果を持つからだ。神社仏閣も感染症対策で作られたもの。だからどの神社や寺にも必ず手水がある。多くの人々が死んでいくのは祟りとして、それを払うために神仏にすがったのだ。感染症への無意識の恐怖が生き残りの重要な要因だったが、それを逆手にとったのが今回のワイドショー等メディアによる新型コロナの恐怖の煽動だろう。
 日本人と最近日本に来た外国人では、新型コロナへの感染のしやすさに、十四倍もの違いがある。旧型のコロナと新型コロナには五〇%遺伝子の類似性があり、この旧型コロナの風邪に、日本人は子供の頃から毎年罹患することで、免疫の訓練を行っているからだ。さらに今回、春節のタイミングで多くの中国人が訪れるなどで、二〇一九年十二月~二〇二〇年二月の三カ月間で、日本は二種類の弱毒性の新型コロナウイルスに見舞われていた。これで日本人の多くは無症状のまま感染し、抗体を獲得していたのだ。つまり、日本では集団免疫が既に達成されている。これは無作為に多くの人の抗体検査を行えば、すぐに立証できることだ。
 世界的に製薬会社の力は大きく、日本の大学の医学部も製薬会社に乗っ取られている。日本の人口の数%が世界の高血圧の薬の六〇%を使用している。これとコレステロール値を下げる薬を日本は年間三兆円分使っているが、利益は全て特許のあるアメリカに吸い上げられている。そもそも昔は、血圧は年齢+九〇が正常値だった。高齢者は血圧が高くないと、脳が栄養失調になる。しかし基準を一〇下げると一千人患者が増えるために、今の日本の高血圧の基準は一四〇/八〇mmHgという非常に低い数値になっている。そのため、高齢者の多くの脳が栄養失調状態になり、寝たきり患者が非常に多い。
発明者が禁じた
PCR検査での感染症の診断
 一連の新型コロナ騒動が馬鹿騒ぎだとわかっている研究者や医師は多いが、世論に逆らえず政策転換できない。PCR陽性者の数に左右されていては、陽性者が増えれば政権支持率が下がってしまう。菅前首相は政策転換できなかったために、第五波による支持率低下で政権を失うことになった。本当はオリンピック前に菅首相が、イギリスでボリス・ジョンソン首相が行ったような陽性者数に応じた対策を止め、一切の行動制限を無くすという決断をするべきだった。
 この新型コロナウイルスの起源はアメリカだ。二〇〇一年の九一一テロの後、炭疽菌を郵送するバイオテロが発生した。アメリカ国防省はこれをきっかけに、軍事兵器として感染力の高いウイルスのワクチンとセットでの開発を始めた。オバマ政権の時に、この開発は危険だということで米国内の研究を止め、それらを中国の武漢ウイルス研究所に移した。アメリカ疾病対策センター(CDC)やフランスのパスツール研究所も、予算面で武漢での研究を支援した。米中欧の三者協力の下でウイルスの研究が行われたのは科学的事実だが、そこからどのようにしてウイルスが漏れたかは不明だ。
 私達が普段風邪を引くのは旧型のコロナウイルスが原因だが、これが原因で起きたのが一三〇年前のロシアかぜの流行だ。ワクチンも薬もない中、世界中で百万人が死んだとされるが、一年で終息した。その三十年後のスペインかぜは、インフルエンザウイルスが原因だ。最初はアメリカのカンザス州の米陸軍の兵舎で発生、丁度第一次世界大戦中だったために軍隊によってヨーロッパに広がった。本来アメリカかぜと呼ぶべきものだが、大戦に参戦しておらず情報統制が行われなかったスペインの惨状が広く伝えられたために、スペインかぜと呼ばれるようになった。当時世界の人口は十五億人だったが、五億人が感染し、一億人が亡くなった。日本でも四十万人が亡くなっている。このようなパンデミックは、集団免疫ができれば終息する。新型コロナウイルスについて、日本ではすでに集団免疫ができていて、事実上もう終息している。
 問題はPCR検査だ。この検査を「感染症の診断に使ってはいけない」というのは、発明者のキャリー・マリスの言葉だ。PCR検査で、新型コロナウイルスが喉の粘膜に存在することはわかるが、このウイルスの受容体は血管内にあるため、これだけでは感染したことにならない。これがコロナウイルスと、喉の粘膜が受容体であるインフルエンザウイルスとの違いだ。分科会等専門家は飛沫による感染を重視しているが、この新型コロナは経口感染であることは昨年六月に発表された論文でわかっており、飛沫防止を主軸とした日本政府の対策は、全て大いなる空振りだ。新型コロナのために非接触がブームとなっているが、子供はいろんなものに接触して、時には舐めながら育つのが、免疫の訓練になっている。
無症状感染者に意味なし
コロナ恐怖症から脱却を
 インフルエンザは日本で毎年八千万人が感染し、二千万人が発症、一千万人が医者に行き、一万人が亡くなっている。発症していない人が圧倒的に多く、これらに対していちいち感染したかどうかの検査をすることもない。新型コロナに対しても同様で、無症状感染者か全くの偽陽性者が圧倒的に多いPCR陽性者の数に左右されて行動制限を行ったりしているのは、全くナンセンスなことだ。むしろ新型コロナによってインフルエンザの死者が減り、新型コロナではこれまでに一万八千人の死者しか出ていないのだから、インフルエンザがもっと弱毒なウイルスに変わったと見るべきではないのか。日本人はコロナ恐怖症に陥り過ぎている。
 免疫は将棋と同じで、強力な殺菌効果のある唾液の「歩」、抗体の「飛車」「角」「桂馬」、そして細胞免疫の「金」「銀」の総合力でウイルスに対抗する。しかしワクチンだと「歩」を使わないことに。「歩」なしで将棋をすれば、名人も小学生に敗れることもある。
 国家間移動のためにワクチンパスポートが提言されているが、ブレークスルー感染がある以上、これは論理的におかしい。また重症化しにくくなるワクチン接種者は、感染を広げる可能性がある。確実なのは抗体を調べて免疫パスポートを出すことだろう。日本はこれを提唱するべきだ。日本の超過死亡数は昨年マイナス一万八千人で、日本の人口減少が一時的に止まった。これはインフルエンザの死者がほとんどいなかったことが大きな理由だと思われる。しかし今年の超過死亡数は一月~六月までで最大三万二千人と、過去数年と比較しても非常に多くなっている。新型コロナの死者だけでは説明がつかない。なんらかのワクチン接種による影響が出ている可能性も、考えなければならないだろう。
深刻な分断により
アメリカに内乱の危機
 全国には八万の神社とほぼ同数の寺院があるが、どこも津波が来なかったり地震に強かったりする。逆に危険な土地でも、先祖伝来で住まなければならない場合もある。災害に対して危険かどうかは、地名でわかる場合がある。東京の場合、千駄ヶ谷等「谷」が付く地名は、標高が低く危険だ。
 今のアメリカの民主党政権は治安が維持できていない。大都市の警察の予算は削られ、黒人男性を警官が死なせたミネアポリスでは、警察が解体されようとしている。今のアメリカは二つに分かれており、共和党のアメリカと民主党のアメリカは全く違うものだ。リベラルはCRT(批判的人種理論)のスタンスで、白人はどれだけ有色人種に優しくしても、生まれながらの差別主義者と主張する。また左翼化した教師が、白人が生み出した科学も数学も歴史も教えないという学校も出てきている。テキサス州では学校と州との話し合いにFBIと州警察が介入し、一触即発の状況となっている。近い将来、アメリカでは内乱のような事件が発生するかもしれないし、さらに先にはアメリカ分裂もあり得る。
 アメリカが混乱するようであれば、日米同盟も考え直す必要がある。日本は自力で日本を防衛するために、現在十五万人の陸上自衛官を四十五万人に、二十二隻の潜水艦を六十隻に、水上艦を倍の九十隻に、航空戦力も倍にするべきだ。そうりゅう級は革命的に素晴らしい潜水艦だ。また日本が導入するF35は武器も少なく問題のある機体なので、日本が独自に戦闘機を開発するべきだ。
 中国の脅威に対して、台湾の一部の議員は、日本に再度統治してもらうことをほのめかした。日本の憲法改正にももちろん賛成だ。ベトナムやインドネシア等も、日本に軍事的なイニシアティブをとって欲しいと願っている。