まだ十分可能性がある
TPPに関して両候補とも反対を表明している。一月まで任期があるオバマ大統領がぎりぎりまで粘って議会の承認を受ければ、クリントン氏もヒラリー氏もそれを受け継ぐだろう。日本の保守派にも反対の多いTPPだが、これは中国につくかアメリカにつくかの問題として、プラグマティックに考えるべき。日米安保を結ぶ日本は当然アメリカにつくべくTPPに参加すべきだ。しかも実際、日米両国の経済にとってTPPは有益だ。オバマ大統領の最後の頑張りに期待するが、それが駄目でも望みはある。就任後に考えの変わる大統領候補はこれまでも沢山いたからだ。
昔は油臭かったカリフォルニア米は、今では日本米と同じぐらい美味しくなった。安く売れるのであれば、日本に輸入すればいいのではないか。アメリカでもウニが穫れるが、昔は誰も食べなかった。しかし寿司店が増えるに従って、多くの人が食べるようになった。食のグローバル化はまだまだ進む。農作物を含めた貿易はもっと盛んになってもいいのではないか。魚介類は栄養面では申し分ないが、食物連鎖の結果どれも微量の水銀を含んでいる。普通の人は特に注意する必要はないが、妊婦は気をつけた方が良いと農林水産省が注意を喚起している。例えばクロマグロは、妊婦は一週間に八〇グラムまでで、食べ過ぎない方がいいという。
小池知事の騒動収拾が鍵
この問題を取り上げた小池東京都知事の拳の振り下ろしどころはどこか。過去にまで遡って関係した市場長を生贄として処分して、環境アセスメントで安全のお墨付きを得た上で、移転を行うことになるのではないか。早く決着をつけないと、東京オリンピックに差し障りが出る。メディアをここまで賑わせた小池知事の手腕は見事だが、どう収めるかが問題だ。上手くやれば、都知事再選も見えてくる。しかしメディアの掌返しもある。用心して事を進めるべきだろう。
中国への牽制になる
有限会社デルタエージェントが手掛けるのは防衛装備品の輸出だ。二〇一四年に日本政府は武器輸出三原則を転換して、防衛装備移転三原則を決定、厳格な審査は必要だが武器の輸出入が認められるようになっている。この武器輸出の前提となる防衛装備品協定を日本はオーストラリア、フランス、インド、フィリピンと締結しており、マレーシア、インドネシア、タイとも協定締結の交渉を行っている。特にアジアでの協定締結は、拡大政策をとる中国への牽制となる。交渉の進展に期待したい。
六月に元空将の織田邦男氏がネットに発表した中国戦闘機が自衛隊スクランブル機に攻撃動作を仕掛けたという事件は、日本の防衛の最前線はそこまで緊張しているのかと、世間に大きな衝撃を与えた。現状での自衛隊の武器使用基準は警察官のそれに準拠しており、まず向こうからの攻撃を受けないことには、こちらから攻撃できない。いくら立派な武器を揃えても、これでは戦えない。自衛隊を真っ当に日本を守ることができる組織とするためにも、早急に憲法を改正して武器使用基準を改めなければならない。今年の夏の参院選で改憲勢力が三分の二の議席を獲得した今がチャンスだ。まず前文など明らかに誰もがおかしいと思う部分の改憲を発議して国民投票で改正を達成し、次に本格的な改憲に取り掛かるべきだ。そのためにも、安倍首相の任期を二期六年から三期九年へと延長しなければならない。憲法は人が作るものである以上、改正も人によって行われるべき。リーダーはなぜ改正を行う必要があるのかを、国民にしっかりと説明する必要がある。
ルーマニアには「オイナ」という伝統的な球技がある。バットやボールの大きさなどが野球そっくりだが、攻守ともに得点できたり一チームが十一人だったりと野球と異なる点も多い。イギリスのクリケットと同じく野球やポロのルーツと言われるこの競技をルーマニア王室は大切にしてきていて、一八九九年から体育の授業の必須競技にもなっている。ぜひオリンピック種目に入れたいと、似た競技である野球が盛んな日本にも、ルーマニア・オイナ連盟の総裁が訪れたりと活動を熱心に展開している。
ホテルの客室の照明は薄暗いのが伝統になっている。ホテルのベッドは寝るだけではなく、荷物のパッキングに使ったり、地図を広げたりといろんな用途に使うものだが、海外のホテルでは客室が暗すぎて不便なことが多かった。暗い仕様の部屋を明るくすることはできないが、明るい仕様の部屋を暗くすることはできる。アパホテルが新都市型ホテルとして提案したのは、従来の照明に加えてシーリングライトを備えた、世界初の「明るい客室」だ。アパホテル〈巣鴨駅前〉で試験的に導入したところ、他の客室よりも千円価格を高くしても売れた。明るい客室がこれからのトレンドになるかもしれない。
大型ホテルの計画が続々と
当社は今、迎賓館を建築中である。アパホテルとFC契約や提携を望んでいる海外のホテルオーナーらをそこでもてなす予定だ。海外ではビジネスの関係でも、相手の住んでいる家を見て、そのレベルを判断することが多い。日本では通常、大企業であってもサラリーマン社長であれば家は狭い。しかし世界の金持ちが住んでいる家は、想像を絶する広さだ。私の友人のシアトルにある、敷地が約二千坪ある邸宅は門を入ってしばらく車で走ってようやく本宅に到着する広さだ。家の裏には桟橋があり、大型のクルーザー二隻が停泊していて、そのクルーザーの六部屋にも訪問客は宿泊することができる。日本円で五百万円の手付金前払いで払って手に入れたという、ガルウィングのドアが特徴的で自動運転も可能な電気自動車、テスラ・モデルXも保有していた。ビジネスは世界標準で考える時代になっている。