ヨーロッパのリゾートエリアのホテルやペンションは、医療機関をきちんと完備しているところが多い。リゾートに長期滞在して、スポーツと観光と医療の組み合わせで、楽しみながら健康を回復するのだ。このようなプログラムに日本でもスポーツ界からアプローチ、東京大会オリンピックも活用して、健康産業の創出を図らなければならない。
ドミニカはカリブ海に浮かぶ美しい島国だ。人口は一千万人を少し超えたところ。四十五万平方キロメートルにそれだけの人々が暮らしているので、人口密度は比較的高い。一四九二年、新大陸にやってきたスペイン人が最初に上陸したのは、この島だった。言葉はスペイン語だが、文化はスペインと元々のドミニカの文化、そしてアフリカが入り混じったダイナミックなものだ。住んでいる人々も見た目からして様々だ。
アメリカ大統領選挙の共和党の候補者争いだが、日本でもようやくフロリダ州選出の上院議員、マルコ・ルビオ氏が注目されるようになってきた。代表は以前からルビオ氏が日本にとっては一番良い大統領候補だと主張していた。まだ四十四歳と若いが議論に強く、中国にも強硬で、尖閣諸島の防空識別圏に反対して、批判決議案を上院に共同提出して可決させている。政策能力もディベート能力もある。ただWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)ではない。過去WASPではなかったアメリカ大統領は、カトリックのケネディと黒人のオバマしかいない。カトリックのルビオ氏は、ケネディと同じイメージで打ち出せば、勝てるのではないか。
一九九九年の東海村JCO臨界事故の時の文科大臣は元東大総長で原子力が専門の物理学者である有馬朗人氏だった。事故直後に全国の原子力の専門家に文科省から連絡がきて、多くの学者が東海村を訪れて現地を徹底的に調査した。東海村の人々も学者から多くの科学的な知見に基づく見解を知ることができたので、風評被害は一切発生しなかった。福島第一原発事故では、菅直人首相は逆に二〇キロ圏内から科学者を追い払ってしまった。安倍首相であれば、きちんと専門家を入れて対応していただろう。
勉強不足の人ほど教師の教えることに疑問を持たず、教師に合わせた回答ばかりをするようになる。入試を考えれば、非サイエンス科目は疑問を持ってくると、良い成績が取れない。基本となる教科書だが、中学校の歴史教科書としては、南京事件を記載しなかったただ一社、自由社のものが一番良い。今年の採択において、自由社は伸び悩んだが、同じく保守系である育鵬社の教科書の採択は、いずれも私の地元であり、親交のある市長がいる金沢市、小松市、加賀市などの市で採用された。まず育鵬社、そして自由社というステップが必要なのかもしれない。一方新しく登場した学び舎の歴史教科書は、従軍慰安婦の強制連行など捏造を記載した自虐史観に満ちた教科書だが、筑波大学附属駒場中学校や麻布中学校など、東大に多くに合格者を出す超一流校に採用された。これは由々しき事態だ。
この九月にオープンしたアパホテル〈新宿 歌舞伎町タワー〉のある旧新宿コマ劇場のエリアだが、中央の噴水のあった場所を現在公園として整備中で、二〇一六年四月に完成する予定だ。この新しい公園の周囲の再開発が進んでいて、ホテルや映画館などが立ち並ぶ明るい街へと変貌しようとしている。毎日三百数十万人が乗り降りする新宿駅は、一日の平均乗降客数世界一と言われている。これまで新宿では西口側にホテルが集中していたが、東口側にもでき始めた。ホテルは集中している方が、利用客もわかりやすく、ホテル側にとってもメリットが多い。アパホテルも〈東新宿 歌舞伎町〉の近くにまた別の土地を購入、そちらもホテルを建設する予定で近々起工式を行い、これで合わせて新宿地区で六ホテル二一五七室となる。また福島にも三百五十室のアパホテルの建設・発注を行った。このホテルは外断熱の方法で造られる予定だ。外壁に断熱効果を持たせることで、内壁に断熱材を入れる必要がなくなり、壁が薄くなった分、スペースを有効に利用することができる。
地震は必ず再び日本を襲う。東京で大地震が発生したとしても、倒壊する建物の下敷きや火災で死亡するケースは今の建物の構造上減るために、関東大震災よりは被害者はかなり少なくなるだろう。今のマンションは地震に強い。怖いのは家具の下敷きになることで、ワイヤーや留め具など、家具の転倒対策が重要だ。最新の免震マンションだと揺れを緩和する効果で、室内のものが壊れるなどの被害を最小限に抑えることができる。
インターネットのサービスを利用、住居用のマンションなどを宿泊施設として有料で貸し出す「民泊」が様々な議論を呼んでいる。ホテルや旅館の業界団体からは「民泊」反対の強い意見が出される一方、旅館業法の特例として民泊を一定の条件で認める民泊条例を大阪府は可決、東京でも大田区が制定を目指している。問題となっているのは、マンションだと毎日異なる人が宿泊するという不安、大きな話し声などの騒音、ゴミの出し方がルールに沿っていないなど。日本でもこの後数年はかなり普及する可能性があるが、基本的にはホテルはホテル、マンションはマンションで、機能や作りからして違う。何か事件があればどうなるのか。民泊の需要は、一時期の現象であり、どんどん拡大していくことはないだろう。東京オリンピックを迎えるにあたってホテルがまだ足りないという人がいるが、数多く建設しても、オリンピックが終われば余ってしまう。ホテルは一回建設すれば三十年も四十年もその場所にあるのだ。海外でのオリンピックでも、開催都市のホテルは開催期間前後を含めて二ヶ月程度は当然満室なので、多くの人が少し離れた近隣都市のホテルに宿泊している。東京に宿泊できない人は、千葉でも神奈川でも埼玉でも宿泊できれば良いのではないだろうか。