二〇一四年七月九日、恒例「日本を語るワインの会」が代表自邸にて開催されました。元財務省の官僚で石原慎太郎氏のブレインである衆議院議員の松田学氏、プレスコードに関する国会質問を二度に亘って行った衆議院議員の杉田水脈氏、長年ジェトロに勤務して海外駐在経験も豊富、世界中に人脈を持つ関西学院大学国際学部教授の鷲尾友春氏、企業再生や自治体再生を手がけるシンクタンク兵庫総合研究所政策顧問の中川暢三氏をお迎えし、将来の日本を左右する課題について語り合いました。


 


日本を語る ワインの会 Vol.134 二〇一四年七月九日、恒例「日本を語るワインの会」が代表自邸にて開催されました。元財務省の官僚で石原慎太郎氏のブレインである衆議院議員の松田学氏、プレスコードに関する国会質問を二度に亘って行った衆議院議員の杉田水脈氏、長年ジェトロに勤務して海外駐在経験も豊富、世界中に人脈を持つ関西学院大学国際学部教授の鷲尾友春氏、企業再生や自治体再生を手がけるシンクタンク兵庫総合研究所政策顧問の中川暢三氏をお迎えし、将来の日本を左右する課題について語り合いました。 衆議院議員 松田 学氏 衆議院議員 杉田 水脈氏 関西学院大学 国際学部教授 鷲尾 友春氏 一般社団法人兵庫総合研究所 政策顧問 中川 暢三氏

集団的自衛権の行使容認は 戦争を避けるためのものだ

六月の勝兵塾関西支部の月例会で講演を行った、九十四歳の旧日本陸軍主計曹長という方の話の内容が余りにも事実とは異なっていたので代表が一喝、内容を訂正させて会場から退出させた。戦争体験者の中にはもちろん素晴らしいお話をされる方もいるが、左翼御用達の語り部となってしまっている人も多い。慰安婦の強制連行を安易に認めた河野談話によって、日本の威信は大いに揺らいだ。語り部といい、河野洋平氏といい、日本人の敵は日本人としか言いようのないことだ。ベトナム戦争時に韓国軍が行った虐殺を今に伝える慰霊碑が、ベトナム各地に作られている。一~三万人が虐殺されたと言われるが、生存者の記憶は生々しい。一時間に三百八十人が虐殺されたと伝えられるビンアンの慰霊碑には、犠牲者の名前がしっかりと刻まれている。しかし中国側が三十万人が虐殺されたと主張する南京には、こんな慰霊碑どころか、犠牲者の名簿すら一切存在しない。親戚が殺されたという人もいない。全く捏造の歴史であることは明らかだ。
 誤った歴史も繰り返して言われ、日本がそれにきちんと反論しないと、本当だと思う人が増えてくる。教育と報道が間違っているから、日本には間違いを信じる人が多い。しかし田母神俊雄氏がアパグループ主催の「真の近現代史観」懸賞論文で最優秀賞を獲得してから、この六~七年で事情がかなり変わってきた。本来集団的自衛権は抑止力を生み出すもので、国が戦争に巻き込まれないために持つ権利だ。力の空白を作ることが、戦争を呼び込む。撤退するアメリカに拡大する中国という構図の中、日本を守る備えが必要だ。また安全保障の観点からも、エネルギー源の分散が求められる。原発は日本に必要だ。安全が確認された原発はどんどん再稼働すべきだ。日本では原子力の事故としては東海村の臨界事故で二名が亡くなっているが、原発の放射能では誰も亡くなっていない。一方で石炭も石油もガスでもこれまで多くの犠牲者が出ているし、火力発電所からの煤煙は世界で年間百万人もが犠牲になると言う大気汚染の原因だ。リスクをゼロか百かで語るのは無意味であり、あらゆるものにリスクがある。その程度が異なるだけだ。そして原発の人命に対するリスクは、他のエネルギー源よりも圧倒的に低い。これを理解する必要がある。
 かつての韓国の蛮行に対して、今ベトナム政府は一切抗議をしていない。それは韓国から多額の賄賂がベトナム政府高官に流れているからだ。韓国人には賄賂体質がある。慰安婦像を設置したアメリカ・カリフォルニア州のグレンデールでは、韓国人が教師にロレックスの時計をプレゼントするなどの活動を行っている。像設置に賛成したグレンデールの議員は、韓国への接待旅行に招待されている。日本人はこんなことは絶対にしない。開国時、横浜の税関は一切賄賂を受け取らず、外国人からこんな国は他にはないと言われたほどだ。
 

「中国の属国」から 北朝鮮が脱却しつつある

例えば新聞の一面の片側に習近平と朴槿恵が並ぶ写真があり、片側に北朝鮮が拉致特別調査委員会を設置した記事がある。なぜ同じタイミングにこの二つのニュースが出てきたのか。新聞を読まない今時の学生に対しても、その関連を丹念に質問していくと、日本、中国、韓国、北朝鮮の関係が学生にもだんだんわかってくる。ニュースは独立して読んでは意味がない。「横に読む」というか、ニュースを連携させていかないと。こんな世界全体の構造を推測を交えながら考えていく訓練が、今の人々には足りない。拉致をテーマに日本と北朝鮮がトップ会談をアレンジしたら、韓国はどう考えるか。人権という誰もが反対できない錦の御旗の下、日本と北朝鮮に太いパイプができるのだ。中国と北朝鮮の関係は江沢民が金正日を暗殺しようと画策したと思われる二〇〇四年の龍川駅列車爆発事件によって、大きく変わった。金正恩が叔父のチャン・ソンテクを処刑し、中国から距離を置き始めたのも、父である金正日の遺言ではないか。中国の属国だった北朝鮮が核実験に成功してから大きく変わってきた。拉致被害者の帰国に大きな期待が膨らむ。しかし関係が伸展し過ぎて、日朝国交回復か!
となると、核とミサイルに怯えるアメリカが大反対してくるだろう。今は安倍首相が巧みにアメリカの矛先を交わしながら、北朝鮮と交渉を続けている。
 日本の外務省の人員は約五千人だが、アメリカの国務省には二万人以上職員がいる。人員が少ないから忙しいのに、海外の大使館員は外遊する国会議員のガイドばかりやっている。もっと人材を手厚く配置すべきだ。在外の日本大使が現地の日本批判に対し、メディアで積極的に反論するようになった。日本も本格的な情報省を作り、反日プロパガンダには即座に同じ言語で反論する体制を整えるべきだ。その点、菅官房長官が反射神経的に反論を行っているのは、極めて正しい。
 

一九九七年の金融危機は 明らかにアメリカの謀略

世界では今、歴史認識と国際法の対立が激しくなっている。中国は一方的な歴史認識の観点から尖閣諸島は自分の領土だと言うが、日本は国際法順守の立場から日本の領土だと主張している。プーチンもまた、一方的な歴史認識からクリミア半島をロシアに併合したが、ウクライナやその背後のEUは国際法の観点からそれを非難している。ISISは国境など考えない遊牧民の感覚でシリアからイラクを制圧しているが、欧米各国は国際法順守の観点からこれに対抗しようとしている。この対立は、今後もますます酷くなるだろう。これは日本にとって、国際法順守という共通のスタンスを欧米にアピールする絶好のチャンスとなる。
 北海道拓殖銀行や山一証券が破綻した一九九七年の金融危機は、明らかにアメリカの陰謀だった。ウォール街とアメリカの金融当局が一体となって、日本の金融システムを潰しにかかったのだ。同時に起きたアジア通貨危機も、「アジアの共通通貨はドル」とするために、アメリカがヘッジファンドを使って仕組んだ謀略だった。この時のアメリカの最終目的は日本の財務省解体、従来の官僚体制の完全崩壊だったのだ。冷戦が終結した後、アメリカの主要な敵は、冷戦漁夫の利で経済成長を遂げた日本になった。アメリカの特権階級はWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)だと言われるが、実はその上にはメディアと情報と法律を握るユダヤがいる。彼らはアメリカ人が戦争でどれだけ死のうと、武器などの販売で自分達の利益が上がればいいのだ。日露戦争では、多大なユダヤ資本からの援助で辛勝することができた日本だが、鉄道王と言われるユダヤの資本家ハリアンが強く望んだ南満州鉄道の日米共同運営は小村寿太郎の猛反対によって実現できなかった。このことで日本がユダヤを敵に回してしまったことが、その後の日米関係に決定的に影響した。またユダヤは中国の市場としての価値に着目しており、その果実を十分にもぎ取るには日本が邪魔だったのだ。アメリカは共和党政権下と民主党政権下で対日政策がきっぱりと分かれる。伝統的に親中である民主党政権下では、対日戦開戦、原爆投下、ジャパン・パッシングなど、碌な事がない。伝統的にはWASPが大統領だが、例外はカトリックだったケネディと、黒人のオバマ大統領だ。そして次は女性のヒラリー・クリントンが大統領になる可能性も高い。国益を考えると、日本はロビー活動を展開して、共和党の大統領を当選させるべきではないか。
 

原発事故の被害の責任は 菅政権とメディアにある

安倍晋三氏が最初に首相になったのは五十三歳。その年令とキャリアを考えると、本来ならかなりのやっかみの対象になるはずだが、父親の安倍晋太郎が自民党総裁目前にして病死したことが同情を買うプラスとなった。第二次安倍政権が発足してから一年半を越え、内閣改造を予想する声も大きい。大臣の席を望む人が多いのはわかるが、それでは従来の自民党と変わらない。能力で閣僚を選び、現在の役職にふさわしい人は留任させるべきだ。特に文部科学大臣の下村博文氏の評価は高く、菅官房長官も自分の次に官房長官ができるのは下村さんぐらいだと言っているほどだ。自民党内に支持者が少ない安倍首相だが、彼の政権が長く続くことが日本の将来のためだ。石原慎太郎氏と平沼赳夫氏の次世代の党や、田母神俊雄氏が立ち上げた日本真正保守党が自民党の先を行く保守政党となり、安倍首相を守ってくれることを期待している。
 人口の減少が問題となっていて、大量に外国人を入れて…という案も出ているが、実際にフランスなどEU諸国は移民政策で失敗している。なぜなら貧しい人ほど子沢山であり、民族の人口構成比が変わり、必要な社会保障費が増大していくからだ。人口増加策として大家族制度復活が有効で、地方に大家族で住むことにメリットがあるよう、税によって誘導していけばいい。しかし官僚は固定資産税を安くするなどの税による誘導を嫌う。一旦税を徴収した上で、補助金という形で分配する方が利権になるからだ。
 福島第一原発事故に関して、誰一人として責任をとっていないという主張がある。しかしそもそも原発事故の被害とは何か。強制避難に伴う災害関連死などと、風評被害によってモノが売れなくなったことの二つに集約されるのではないか。避難の責任者は民主党政権である。風評被害の責任者はメディアだ。世界に対して日本が事故の責任を取る方法は、世界の原発を安全にすることだ。東日本大震災でも原発は地震には耐えたのだ。事故の原因は津波によって電源を喪失し、原子炉の冷却ができなくなったからだということを、忘れてはならない。またあの事故時には、現場から政府まで、非常事態のシミュレーションが出来ていないことが露呈した。それは非常事態法がないからだ。法整備を急がなければならない。