二〇一四年四月九日、恒例「日本を語るワインの会」が代表自邸にて開催されました。一九七一年の独立以来日本との関係が非常に良好、昨年安倍首相も訪問したバーレーン王国大使館の特命全権大使ハリール・ハッサン氏、ご主人が日本人で日本語がとても堪能なエルサルバドル共和国大使館の特命全権大使マルタ・セラヤンディア氏、長年代表と共に誇りある国・日本を再興する活動に取り組んでいる文化シヤッター株式会社代表取締役会長の岩部金吾氏、二児の母として子育て政策に数多くの提言を行っている和歌山市議会議員の丹羽直子氏をお招きし、国際色豊かな議論を交わしました。


 

ホテルの予約状況で見ると増税後の景気回復は早い

 世界の主要国にはどこでもカジノがある。アジアでもマカオやシンガポールの「マリーナ・ベイ・サンズ」などが有名だ。多くの日本人観光客が海外のカジノにお金を落としている以上、日本にもカジノを作って、外国人のお金を落としてもらうべきだ。特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(IR推進法案)が議員立法として国会に提出されていて、今年成立する可能性も高い。日本にも二〇二〇年の東京オリンピックまでにカジノが作られる予定だ。昨年、訪日外国人旅行者数が初めて一千万人を突破したが、二〇二〇年までの訪日外国人旅行者数の目標は二千万人。そのためにもカジノは必要だ。日本にカジノができれば、代表が社長と友人であるウィン・ラスベガスのような、ラスベガスやマカオの有力カジノがこぞって進出してくるだろう。マカオに匹敵する規模のカジノを生み出すことも夢ではない。首都圏ではお台場に建設するという案が一番有力だというが、最初にカジノ構想の候補地だった幕張の利便性も再評価するべきだろう。
 安倍政権は非常に賢く、例えばエレベーターの面積を容積率計算に不算入として、より効率良く土地を使って建物を建てることができるようにするなど、予算を使わない景気刺激策を採用している。カジノも景気刺激策の一つだ。マカオは世界最大のカジノエリアとなっていて、扱い高はラスベガスの倍になっている。中国人はマネーロンダリングにカジノを利用しているという。中国本土では人民元の外貨への両替には規制があるが、カジノ奨励のため、マカオへの人民元の持ち出しには規制がない。持ちだした人民元をマカオで香港ドルの小切手に替えるのだ。日本のカジノもこのように利用される可能性があるので、何らかの策を講じなければならない。ギャンブル依存症者の対策も必要だ。シンガポールなど多くの国のカジノでは自国民の入場者からは多額の入場料を徴収、一方外国人はパスポートを見せることによって、無料で入場することができる。

 四月からの消費税アップの影響は、予想以上に軽そうだ。ホテルの予約状況は、景気の先行きがわかるバロメーター。増税から景気回復までは二~三カ月掛かると言われていたが、実際にはもっと早く景気は復活しそうだ。安倍首相は非常に運のいい人だが、第二次安倍政権では打つ手がどれも効果を発揮している。一に経済、二に経済と、経済政策を優先させたことも、現在の高支持率に結びついている。
 

様々な報道や話を吸収し情報の裏や行間を読め

 日本が少子化になった理由は、個家族化の進行だ。終戦までの家督制度にも、良い面が数多くあった。長男が全てを相続して、家の財産を維持しながら一家の長の責任として、家族・親戚の面倒を見る一方、次男以下は家から出て、思い切った人生を送ることができた。アメリカ占領軍の平等化政策によって家督制度は廃止、日本は個人主義が蔓延る社会となったが、相続による財産の分散で、今や皆平等に貧乏になってきている。本来日本は天皇を中心とする家族国家であり、個人主義は日本人には向いていない。むしろ日本はアラブなどの部族国家に似ているのだろう。アラブ諸国はかつては遊牧民で、土地の保有を必要としないから国境という概念もなく、ただ移動するエリアが存在するという感覚だった。それが変わったのは石油が出るようになってからだ。西欧列強が中東に干渉するようになり、勝手に国境を定めていった。冷戦終結後は世界一極支配を目指すアメリカが中東に関与するようになったが、ここ数年はシェールガス・オイルの開発によって状況は一変。アメリカは中東から手を引こうとしている。これに「アラブの春」が加わり、大きく混乱しているのが今のアラブ諸国だ。カダフィ時代に安定した発展を目指す方向に向かっていたリビアは、アラブの春でカダフィが殺され、すっかり衰退してきている。エジプトやシリアも同じ。今のウクライナと同様、アラブの春のデモなどの背後にも諸外国からの資金や工作員の活動があったと思われる。
 日本のニュースはユダヤとアングロサクソンのフィルターがかかっていて、真実は隠されている。世の中には新聞やテレビの報道では分からないことが起こっているのだ。メディア以外にもいろいろな人から情報を吸収し、報道の裏や行間が読めるようになるべきだ。勝兵塾には人民日報日本支社長も来れば、中国の新宗教である法輪功の人間も来る。
 日本語ほど素晴らしい言語はない。言葉を大事にする「言霊」という感覚も日本独特のものだ。文字としても、表音文字のひらがなやカタカナと、表意文字の漢字が入り交じっていて、一見して書いてあることの概要を捉えることができる。こんなことはアルファベットを使う英語などの言語では、できない芸当だろう。昔は韓国の新聞を見ると、ハングルに漢字が混じっていたので、なんとなく意味がわかった。今や韓国はすっかり漢字を捨て去ってしまった。彼らは自分達の歴史的資料がだんだん読めなくなってきているのだ。日本でも終戦直後に、書き言葉をローマ字化する案が浮上したそうだが、行わなくてよかった。言葉の文化を失うことは、誇るべき民族の歴史を失うことに等しい。
 終戦直後には占領軍によって戦前の数多くの本が焚書された。またGHQのプレスコード(新聞編集綱領)によって定められた三〇の禁止項目は、今のメディア内でも生き続けている。このプレスコードについて代表はApple Town四月号のエッセイで触れ、また産経新聞にそのエッセイの要旨を広告として出すことで、日本の新聞が初めてプレスコードについて掲載することになった。
 

安定した政権の下成長するエルサルバドル

 中央アメリカのエルサルバドルはグアテマラ、ホンジュラスと太平洋に囲まれた国。九州の約半分の国土に、約六百三十万人の人々が住んでいる。首都はサンサルバドル。民族的にはスペイン系白人と先住民の混血が人口の八割以上を占める。言葉はスペイン語であり、大半の人々がカトリックを信じている。七万五千人もの戦死者を出した内戦は一九九二年に終結し、国連監視の下、安定した政権に移行。二〇〇九年の選挙で、四期続いていた右派政権が終結、左派政党のFMLNからフネス大統領が誕生した。二〇一四年三月の大統領選挙でもFMLNのセレン候補が勝利し、六月一日に就任式が行われる予定だ。繊維産業やコーヒーなどの農業が主要な産業。内戦終了後、経済はプラスで推移しているが、一人あたりGDPは三千八百ドルと、決してまだ豊かではない。世界遺産として唯一ホヤ・デ・セレンの考古遺跡がある。これは西暦五九〇年頃発生した火山の噴火によって、すっぽり火山灰に埋もれてしまった村の遺跡だ。火山灰によって、保存状態が非常に良い。
 エルサルバドル大使のマルタ・セラヤンディア氏は、元々母国では音楽と一緒に、生物学を学んでいた。しかし一九八〇年にエルサルバドル内戦が勃発、大学は閉鎖され、戦闘によって学生の犠牲者も出た。その後日本人と知り合って結婚、日本に住むように。まずは独学で日本語を学び、文字も読めるようになったところで、慶応義塾大学の通信教育課程に入学した。日本人向けのコースだったこともあり卒業はできなかったものの、経済や西洋史、ドイツ語などを学び、日本語に磨きをかけた。自信がついたところで、母国語のスペイン語と日本語の通訳として活躍。一九九二年のバルセロナ・オリンピックの時には、日本のメディアの通訳として現地に派遣された。その後もいろいろな活動を行って、その結果大使に就任した。現在でも日本の小学校での国際理解教育に関わっている。
 

東京オリンピックを経てさらに東京は発展する

 二〇一二年に代表はバーレーンを訪問。首相から皇太子、そして最後にはバーレーン国王に謁見し、様々な会話を交わした。国王は代表の「座右の銘」に感動。バーレーンには、非常に優れた人に対して、「石を持つとジュースが出てくる人」と評することがあるそうだが、首相は代表は正にこの表現にぴったりの人物だと述べていたそうだ。
 なぜアパグループがホテルビジネスを行うようになったのか。それは居住性の追求を行い続けた結果だ。起業前に徹底的に事業のためのリサーチを行った代表は、今後成長するのは住宅産業だと看破。一戸建ての注文住宅から始めて、居住性の追求から集合住宅に。「クルマは走るワンルームマンション」と、海外の高級車のパンフレットを数多く集め、建築するマンションの参考にした。内装や家具までも含め、さらに居住性を追求するために始めた事業がホテルだ。今度はクルマではなく航空会社の真似をして、マイレージや早割の制度をホテルビジネスに導入した。業種が異なれば、真似も真似ではなくなる。
 東京で家を購入するのは今がチャンスだ。地価が上昇を始めてまだ一年。日本橋浜町界隈が四年前の三倍になるなど、東京中心部の地価が大きく上昇しつつある。では戸建てかマンションか。投資として購入するなら、圧倒的にマンションだ。戸建てに比べて管理コストが掛からないマンションは、戸建てよりも借り手がつきやすい。中古か新築かと言えば、ローンがつきやすい新築の方が良い。ローンを組んでも、今なら年利は一%台だ。これを貸せば、年間五%の利回りが期待できる。都心の優良物件なら、月の賃貸料が三十万円程度というものもざらだ。
 東京オリンピックまで地価の上昇が期待できる日本だが、その後はどうなるのか。治安が良く、世界一とも言われるグルメ都市で食べ物が美味しく、医療も充実。しかも交通機関が全て時間通りに運行されているというのが、東京の大きな強みだ。上海やソウルなどよりも成長し、アジアの中心都市として君臨するようになるのではないか。