2013年2月号 第150回
「まとめる力」

馳 浩 衆議院議員

 今日は12月14日、金曜日。
 総選挙の投票日まで、あと二日。
 結果がどう出るか、わからない。
 私は次のように演説会で主張している。
(1)定数削減について。
 増税を決めたのは、国会議員。その国会議員自らが、定数削減を断行しなければならないし、歳費も2割削減を恒久化するのが当然である。定数は400にして中選挙が私の持論。
 ただ、一票の格差解消ということばには、いささか違和感を覚える。
 東京や埼玉や神奈川や愛知や大阪だけで、国会議員の大多数を占めてしまう。
 それでいいのか?
 日本は大都会だけで成り立ってはいない。
 中選挙区の区割りの基準には、工夫が必要だ。
 過疎化や、高齢化率や、産業集積度や、電源立地地域や、水源地を抱えているとか。
 それこそが地域主権ではないか?!
(2)景気の回復について
 三党合意で約束をしました。
 景気が良くならなければ、デフレを脱却しなければ、増税をする環境にはない、と。
 来年10月の段階で、経済成長率2~3%を達成するめどが立たなければならない、と。
 約束は、守ります。法律にも書いてあります。
 今、一番やらなければならない景気対策とは、内外の需給ギャップを埋めることです。
 例えば、国民の生命、財産を守るための公共投資です。二度とトンネルの天井落下は御免です。
 昭和30年代以前に整備したトンネルや堤防や崖地の法面は、全国一斉に点検し、補修し、定期的なメンテナンスを制度化すべきです。
 そのための資金が不足すれば、建設国債を計画的に発行し、マーケットで日本銀行に消化してもらうべきです。無制限に金融緩和するのではありません。政府と日本銀行が、政策目標や経済の危機意識を共有すべきです。
(3)税と社会保障の一体改革について
 野田総理は予算委員会で謝りました。
「財源の見通しが甘くて、マニフェストを実現できなかった。率直におわびする。」と。
 そしてこうも断言した。
「世界に類を見ない少子高齢化が加速しているのが日本の現状。借金の先送りはもうできないことは、長年与党だった自民党も公明党も御承知のはずだ。政権交代しても、社会保障の制度がコロコロ変わるようでは国民も困る。だから、民主党、自民党、公明党で、税と社会保障の一体化をやりましょう。」
 野田総理の実直な政治姿勢を受け入れ、政府案の修正を申し入れ、ここに税と社会保障の一体改革に関する8法案は、衆参で成立した。
 法案が成立した以上、その約束を守ることが三党の責任だ。
 総選挙後も、民主党、自民党、公明党の三党が、社会保障制度の安定化を守るべきだ。
(4)福島の復興。
 東日本大震災から二度目の冬を迎えた。被災地の現状は、身も心も凍りついている。
 避難者の生活再建と、街づくりの復興なくして、日本の復興はあり得ない。
 とりわけ、福島県の復興は、格別だ。
 放射性廃棄物の処理がなされなければ、ふるさとに帰るに帰れない。
 そのメドが立たなければ、賠償も確定しない。私は、昨年、議員立法で、「放射性廃棄物処理法」を成立させていただいた。
 でも、なかなか除染は進まない。
 技術や処理資金の問題もあるが、除染した最終段階の汚泥を、高濃度の汚泥を、いったいどこに置いておくのか、の問題が法案に書かれてはいないからだ。
 福島第一原発とその周辺数キロを、半円形のエリアで国有化し、政府の全責任で処理すべきではないのか?!それこそ政治主導で決めなければ、何も決まらないのではないか。
(5)北朝鮮のミサイル発射。
 とうとう発射しちゃったよ、お坊っちゃま。
 こんな瀬戸際外交、絶対容認できない。
 日本は、二つの対抗策がある。
 アメリカとの同盟関係を強化し、力には力で対抗する、やられたら徹底的にやり返すという備えが欠かせない。
 もう一つは封じ込め作戦。周辺国の中国、韓国、アメリカ、ロシア、モンゴルと協調し、北朝鮮に圧力と圧力と対話をしかけること。
 景気対策、税と社会保障の一体改革、定数削減、福島県の復興、北朝鮮のミサイル。
 いずれも、ねじれ国会では日本の意思を決定できない。それでは国益を失い続ける。
 今、日本に必要なことは、政党が足を引っ張り合うことではない。お互いの主張の合うところを、合わせていこうとする、「まとめる力」こそが必要である。
「まとめる力」を発揮する原動力こそが選挙結果だ。国民の信を問う最大の争点は、まとめる力だ!!

(了)